こんにちはAyumiです!
映画鑑賞が趣味で年間100作品以上を観ています。
今回の記事はNetflixのオリジナル作品「ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜」について紹介します。
ASD(自閉スペクトラム症)という疾患を持つ人が恋人を探す恋愛リアリティ番組です。
目次
「ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜」とは
この作品の概要は以下です。
自閉スペクトラム症の人々が、真実の愛を求めて複雑な恋愛の世界へ踏み出していく。関係の構築やデートに挑む彼らを追うロマンティックなドキュメンタリー。
舞台はアメリカ。
自閉スペクトラム症を抱える6人のパートナー探しを追う恋愛リアリティ番組です。
自閉症スペクトラム症(ASD)とは
対人関係が苦手、強いこだわりがあるという特徴をもった発達障害のひとつです。
自閉スペクトラム症には、対人関係やこだわりの特性がきわめて強い状態だけでなく、これらの特性が少しでもあることによって生活に支障を来し、福祉的・医療的サポートが必要な状態まで幅広く含まれます。
そんな彼らにとって恋愛はかなりハードルの高いものです。
心の底から恋愛したいと思いながら人間関係を築くのが難しい。
サポートなしではどうすればいいかわからない・・・そんな彼らを応援する番組です。
「ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜」登場人物
「ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜」のアメリカ編に登場する人物の紹介です。
1.ダニ(Dani):女性
2.アビー(Abbey):女性
3.ジェームズ(James):男性
4.ケイリン(Kaelynn):女性
5.スボード(Subodh):男性
6.スティーブ(Steve):男性
私たちひとりひとりが異なるように、自閉スペクトラム症の人々の特徴も愛し方も様々です。
彼らの恋愛に対する気持ちや奮闘ぶりを目にすることで、自身の恋愛観について見つめ直すいい機会にもなります。
「ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜」見どころ
本作品の見どころは以下です。
・周囲のアドバイスが私たちの恋愛にも活かせる
・裏切ったり裏切る展開がない
・相手を理解しようとする姿勢がよい
・必ずしもハッピーエンドになるわけではない
・ヤラセ感を感じないリアリティ番組
・障害をハンデにする描写が少ない
ざっとこんな感じでしょうか。
恋愛番組でよくある駆け引きがありません。
純粋なプラトニックな恋愛を楽しみたい人におすすめです!
恋愛におけるコミュニケーション
自閉スペクトラム症(以下ASD)の特性として対人関係が苦手というものがありますが、恋愛におけるコミュニケーションの難易度って結構高いと思うんですよね。
私も社交的な方ではないので、この番組に出演している人の気持がちょっとわかる気がします。
ASDの方々の苦しみを理解できるとは言いませんが、「社会に上手く馴染めない」「円滑なコミュニケーションを取るのが難しい」そういったところは共感できます。
そういう意味では、ASDの方に限らず私たちにとっても勉強になるし、相互理解にも繋がると考えます。
「ラブ・オン・スペクトラム〜自閉症だけど恋したい!〜」印象に残ったシーン
印象に残ったシーンは以下です。
1.お喋り好きアビーと言葉のキャッチボール
2.恋愛経験なしスボードの初デート
3.一度受け入れた恋に悩むダニ
どの登場人物も魅力的なのですが、ピックアップするとしたら上記3つです。
それぞれ書いていきます。
1.お喋り好きアビーと言葉のキャッチボール
「恋愛で何が難しい?」との質問に、彼氏との会話をあげたアビー。
自分の興味があることであればスラスラ話せるのですが、そうでない話題の時に会話に困るというもの。
これは恋愛初期において誰もがぶつかる内容ではないでしょうか。
そんな彼女のもとにASD専門家のジェニファー・クックが恋の手助けに訪れます。
・あなたの話したいことの中に相手の好きな話題もあるはず
・相手が話したいことのためにも余白が必要
興味に従って話題がコロコロ変わってしまう、という彼女の特性を活かしながら会話を上手く進めるコツを遊びながら教えるシーンが印象的でした。
たくさん質問をし過ぎると答えを聞くのが難しくなる、相手を知ることができなくなる。
相手のボール(言葉)が返ってくるまではこちらから投げるのはやめること。
すぐにボールが戻ってこなくても待つことを教えます。
2.恋愛経験なしスボードの初デート
恋愛経験なしの彼のもとに、ASD専門家のジェニファー・クックが支援に訪れます。
33年間一度もデートの経験がないスボード、母親は文化的理由から「デート」の経験がなく息子にアドバイスができないでいました。
どうしていいかわからないというスボード一家に伝えた、ASDの専門家クックの言葉が印象的でした。
人生にはガイドブックはないが、世間には暗黙のルールがある。
知って当然と世間一般的に思われているマナーや気遣いについてデモンストレーションをおこないながら学ぶデボード。
緊張しつつ一生懸命に学んだことをアウトプットしようとする彼のデートにドキドキハラハラでした。
途中、「大丈夫か?」と心配になるシーンもありましたがそれくらい素直にスボードに魅了されました。
3.一度受け入れた恋に悩むダニ
11歳のときから自分で会社を設立しているダニは、バリキャリ女性の象徴であり相手に求める基準も高いです。
理想の相手は「会社経営をしている人」
仕事でもパートナーになれるような人が彼女の求める恋愛相手です。
そんなダニが恋した相手は、詩作が趣味のソロモン。
初デートで2人は意気投合し、その日のうちに告白されカップルになりました。
その後、ダニはソロモンと夢のようなデートをするのですが、彼の将来に対する方向性に違和感を得たのか「友達に戻りたい」突然電話をします。
具体的な理由は語られていませんが、「スーパーでバイトしている」という発言が関係していたのかもと思います。
恋愛に障害は関係ない!困難を超えた先の幸せ
誰によっても恋愛は難しいものです。
不可能な夢だと考える人もいるかもしれません。
しかし、よく考えてみれば「恋愛」は相手との愛あるコミュニケーションの一種に過ぎないと感じます。
「尊重、理解、たくさんの愛情」は誰もが求めるものであり、それはASDの人たちも同じです。
障害があるから恋愛できないのではなく、その障害を理解しようとする人が少ないからとても困難に感じるのだと思います。
今回登場したASD専門家のクックさんのように、当事者目線で支援してくれる人が増えたら世界は幸せになるなと感じました。
一般的な恋愛番組とは違う
相手を騙そうとか、陥れようとか、〇〇テクニックみたいな小賢しい恋愛ではありません。
純粋そのものです。
嘘くさい感じもありませんし、相手を理解しようとする視点がとても素敵です。
ドロドロした重い恋愛に疲れた人には特におすすめです!